この世はすべりやすい床だらけ?
この世は滑りやすい床だらけといっても過言ではありません。
少し濡れるだけでいろいろな場所で滑って転ぶ危険性をはらんでいます。
マンションのロビー、コンビニやスパーの床、オフィスビルのロビー、駅構内の階段やスロープ、スーパー銭湯の浴場、プールサイドなど数え上げればキリがありません。
特に最近では美観を重視したピカピカのきれいな素材や美しいタイルが床素材として多く使われていることで滑りやすい場所が増えているケースが多いようです。
この記事では、どんな場所が危険で、どんな滑り止め工事をすればいいか。
また、どんな素材には滑り止め工事が可能で、どんな場所は不可能なのか。
そういったことを「滑り止め工事のプロの視点」でお伝えします。
すべり止め工事は目的によって2種類を使い分ける
すべり止め工事には、その目的によって2種類に分けることができます。
「目立たせるすべり止め施工」か「目立たせないすべり止め施行」か。
「目立たせないすべり止め施行」とは
どういうことかというと、
例えば、きれいなタイルや石材(大理石や御影石など)を使用した景観の美しい床は、すべり止め工事をしたいが、同時に美観を損ないたくない。となります。
「目立たせないすべり止め施工」とは、美観を損なうことが惜しい床素材に施工されます。
そこで、そんなことが可能なのか?
という疑問も出てきますが、すべり止め工事も日進月歩、現在ではほとんど美観を保ったまますべり止め施工をすることも可能になっています。
「目立たせるすべり止め施工」とは
それでは逆に「目立たせるすべり止め施工」とは一体どんなものなのか。
それは、すべり止めの効果とともに注意喚起や段差識別を目的とする工事です。
おもに階段などの段差の縁の部分やスロープなど傾斜になったところによく施工されています。
滑って転ぶ危険とともに、段差や傾斜を識別できないということは非常に危険です。
こういった危険な場所に注意喚起としてすべり止め工事をしてくことは重要です。
また、最近では色弱や老視患者のひとも多く、単に目立たせるために色付けするというだけではなく、
ユニバーサルカラーを採用するということも重要です。
すべり止めはすべらないということだけではない
以上のように、一口にすべり止め工事と言ってもすべらないように工事するということだけではなく、
用途や場所によって適した工事を行うことが重要になってきます。