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防滑工事(防滑施工)とは

防滑工事(防滑施工)とは

防滑工事(防滑施工)とは


防滑工事(読み:ぼうかつこうじ)とは、すべり止め工事のことです。

すべりやすい場所に対して、転倒防止のために滑りにくいように施工を施します。


防滑(すべり止め)工事の目的


転倒事故防止
すべりやすい場所では、どうしても転倒事故が増えます。

特にご高齢の方やお子さんは滑って転んでしまうことが多いですね。

雨の日の駅構内や、学校、プール、ショッピングモール等の商業施設、コンビニ、マンションなど誰しも一度は滑ってヒヤッとした経験があるのではないでしょうか。

昔から高齢者の転倒事故は多く、たった一度の転倒で寝たきりになってしまうという事態が非常に多く、死亡事故につながるケースも少なくありません。

そういったリスクを踏まえ、すべりやすい場所には適切なすべり止めを施すことが必須となっています。


転倒事故につながると施設賠償が発生することもあります


滑り止め対策不足で発生した施設賠償の例
〇駅ビルで転倒事故 東京地裁は2200万円の支払いを命じる
 JR池袋駅の駅ビル7Fにて通行中の主婦(69歳)が転倒し、左足を骨折。

 左足股関節の機能が失われるという後遺症が残り、主婦は駅ビル会社を訴訟。

 これに対し東京地裁は、「転倒事故は、駅ビル床に油や水が付着し、すべりやすくなっていたことが原因」とし、駅ビル会社側に2200万円の支払いを命じた。


〇コンビニでの転倒事故に支払い命令
 大阪市内のコンビニエンスストアで買い物中の女性が転倒してケガを負う。

 女性は、転倒の原因は店側が床を濡れたままにしていたと主張。

 大阪高裁は店側に115万円の支払いを命じた。


〇雨で床滑り転倒 「しまむら」に約572万円の損害賠償命令
 福岡県の女性(66歳)が、北九州市戸畑区の「ファッションセンターしまむら一枝店」を訪れ、

 入り口の雨傘スタンド付近ですべって転倒。

 右太ももを骨折、後遺症で右股関節が不自由になった。

 女性は転倒の原因を、床が雨でぬれていたためであり、すべり止めマットを敷くなどのすべり止め対策を施すべきだと主張。

 裁判所は、女性の損害額を1486万円としたうえで、「しまむら」に572万円の支払いを命じた。

 近年、商業施設店舗やコンビニなどでよく使用されている、鏡面仕上げのセラミックタイル。

 見た目は光沢があり美しく、メンテナンス性にも優れており、コストパフォーマンスもいいという利点がありよく見かけます。

 しかし一方で、その光沢感がすべりやすい一因となっており、このような訴訟や裁判になることが多く見受けられます。

 施設・店舗運営側としては、難しい問題ではありますが、

 こういったすべりやすい床にもすべり止め施工を施すことができるようになっています。

 ぜひご検討されるべきかと思われます。


防滑(すべり止め)工事の種類


「滑り止めテープ」を張り付ける
すべり止め加工が施されたザラザラした面が付着されたテープを張り付けて使うタイプ。

費用的に高価なものから安価なものまで幅広く品質にも差が大きい。

安いものだと剥がれ捲れですぐ取れてしまうケースも。


滑り止め塗料を塗る
塗料に骨材を混ぜて、床に塗布していく工法。

専門的な知識が必要になってくるので、塗装未経験の方は専門業者に依頼すると良いでしょう。

近年の塗料はスペックが良くなってきているのである程度の耐久年数は期待できる。


溶剤工法
特殊な液剤で床(石材、タイルに限る)に微細な穴を形成して滑り止めをする工法。

見た目はほとんどかわらず、滑り止めができる事がメリット。

またコーティング剤ではない為、耐久年数が非常に長く、保証が付くケースもあります。

専門業者にて材工ともで依頼すると良いでしょう。


段差識別、防滑樹脂
階段やスロープで主に使用されている樹脂。

階段段鼻に塗布する事で注意喚起を促す役割と滑りにくくする防滑効果が得られる。

耐久年数も非常に長く、階段の踏み面が見えにくい場合や、床とスロープが同色の場合など、公共施設や駅舎などで多く採用されている工事となります。

専門業者に依頼すると良いでしょう。


防滑(すべり止め)工事はどんな場所に施工するのか


基本的にすべりやすい場所を想像すれば誰しもなんとなくイメージが沸きます。
特に雨や雪などで濡れた床を想像すれば、たくさんの場所が思い浮かびます。
雨で濡れた階段やスロープ
雨の日の駅構内の床やホーム
公共施設やショッピングセンターなどのピカピカツルツルのきらびやかな床
雨でびちゃびちゃになった学校の廊下
プールサイド
など、挙げればキリがありません・・・。
現在では、こういった場所ほとんどに「防滑施工」が可能です。

 
防滑(すべり止め)工事はどんな床素材に施工可能なのか
防滑施工を施す床にはいろいろな素材がありますが、今では下記のようにほとんどの床材に施工可能です。
石材(御影石、大理石)
金属(ステンレス、アルミ、鉄)
タイル(セラミックタイル、磁器タイル)
縞鋼板 チェッカープレート(亜鉛メッキ、黒革)
塩ビ(ビニル床材、クッションフロア、Pタイル)
ゴム(天然ゴム、NBR)
木材(ひのき、杉、イペ材)
カーペット(タイルカーペット、フロアマット)
セメント系(コンクリート、モルタル)
塗床系塗料(エポキシ系、ウレタン系、アクリル系)
特殊合金(銅、チタン、溶射処理材)
人造大理石(人造大理石、テラゾー)

防滑(すべり止め)工事の施工手順
防滑工事の施工手順は、施工方法によって全く違います。

上で紹介した工事の種類によりさまざまになります。

各工事方法の施工手順の違いについては、他の記事でご紹介します。

 

防滑(すべり止め)工事に要する時間
防滑工事に要する時間は、約半日から1日くらいが多いようです。

塗布面積の広さやどういった防滑工事を行うかで違いが出ます。

また、季節や気温によっても塗布後の乾燥時間に差が出ますので違いが出ます。

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